PSO2:エピソード5問題は、着実に改善
「PHANTASY STAR ONLINE 2」(PSO2)、「エピソード5問題」についてのお話。
2017年8月上旬にスタートしたエピソード5(EP5)。
それとほぼ同時期に実装された新クラス「ヒーロー」。
この2点がPSO2のゲーム性やバランスに大きな影響を与え、ユーザーの不評を買うこととなってしまいました。
EP5問題が落ち着いてきてからプレイを始めた方もいらっしゃるでしょうから、まず「何が問題だったのか」を紹介し、それから「現状」について触れます。
★ マルチプレイ必須なストーリー進行
PSO2は、完全にソロプレイでストーリーを楽しめることが、特徴。
なかなかゴールデンタイムにプレイできないよ、という人でも自分のペースで楽しんでいけます。
しかし、EP5実装当初、新コンテンツ「バスタークエスト」のプレイが、ストーリー進行に必須の状態でした。
マルチプレイを挟むことで、よりストーリーの盛り上がりを感じられる、ということはあります。
ですが、PSO2には合わないですね(汗。
完全にソロプレイで、自分のペースでストーリーを楽しめること
これは間違いなく、PSO2の良さでありました。
PSO2が持つその素晴らしさに気づかず、変えてしまった開発サイドですが、この問題については、比較的早い対応が為されました。
【 現在では 】
エピソード5の進行に、バスタークエストなどのマルチプレイは必要なくなった
これは完全に解消されました。
★ 上級クラス「ヒーロー」
「上級クラス」として実装された「ヒーロー」。
サブクラスは設定できないものの、単独で近~遠距離まで対応可能で、テクニックも使用可能。
二段ジャンプ可能で、PPを消費しない遠隔攻撃手段を備え、致死ダメージに耐えるスキルも備える・・・・・・
さらに、メインクラスしかないため、育てるのは1クラスだけで済むという育てやすさ。
最大火力を維持するためには極力被弾を抑える必要があるため、真価を発揮するにはそれなりのプレイヤースキルが必要ですが・・・・・・
並のプレイヤースキルでも、「戦っていて気持ちが良いクラス」となっています。
それは、私も以前ヒーローを経験しているので、実感しています。
生じた問題は、
ヒーローになれる条件を満たしたユーザーがこぞってヒーローとなる、「ヒーロー一極集中」の状態になってしまったこと。
さらに、マルチプレイ系コンテンツにおいて、「ヒーロー以外、来るな」とまで言うユーザーが現れたこと。
その結果、好きで通常クラスを選んでいる人や、まだヒーロー開放条件を満たしていない人などが、肩身の狭い思いをすることとなりました。
PSO2の<宝>のひとつ、多様性を損ねる事態です。
最終的にその状況を作り出してしまったのは、実は「ユーザー」なんですけども。
ただ、通常クラスよりも確実に優れている「上級クラス」を実装することが、ユーザーにどのような影響を及ぼすか・・・・・・
そのことについては、入念に議論し、考慮する必要があったでしょうし、あの状況を招いてしまった責任は、確かに開発サイドにあると思います。
【 現在では 】
クラスのバランス調整は、短期間で完了するものではありません。
あれから1年以上をかけて、少しずつ、着実に調整が進められてきました。
通常クラスのレベルキャップのみが、まず引き上げられ、より戦いやすくなるよう、よりそのクラスの長所を伸ばせるよう、専用クラススキルも追加されました。
2018年8月下旬のアップデートでは、ヒーローの持つクラススキルが2つ、通常クラスすべてに追加されました。
ネクストジャンプ
二段ジャンプが可能になる。
ファーストアーツJAアディション
最初の通常攻撃・フォトンアーツがジャストアタックになる。
バランス調整は、まだ道半ば
なるべくヒーローの方は落とさず、通常クラス側を上方修正し、プレイフィールをヒーローへ近づけてゆく、という方針
コンテンツによっては、ヒーローより通常クラスの方が安定して火力を発揮しやすい
野良で様々なコンテンツをプレイしているが、「参加者のほとんどがヒーロー」という状況はすでに稀となっている
中には、親の敵(かたき)のように、ヒーローの下方修正を望む声もあるようですが・・・・・・
純粋に、ヒーローが好きでやっている人もいるでしょう。
「ヒーロー」というクラスそのものは、悪くないと思います。
ちなみに、ヒーローを経験してから再び通常クラスへ戻した人の理由には、「あまり工夫の余地がないので、飽きた」というものもあります。
私もその口でしたね(汗
通常クラスで、(メイン/サブクラスの組み合わせも含めて)工夫しながら火力を出すことに慣れていると、ちょっと物足りなく感じたわけです。
★ ダークブラストへの対応
EP5の目玉システムの一つが、ダークファルスの力を具現化し、一定時間変身して戦う「ダークブラスト」。
一部に、これが多様なクラスの活躍の場を奪う、という声があります。
これは「EP5問題」と関係ありませんが、ダークブラストというのは・・・・・・
クエスト中、原則的に1度しか使えない
変身時間は、1分程度
このような制限付きのシステムが、クラスの活躍の場を奪うとは思えませんし、現状を見ても、そうだと思います。
「ここぞ」
という時にわらわらと変身し始めたりしますが、それくらい良いではないですか。
ダークブラストはEP5のストーリーと密接な関わりがあるため、今さらこれを無くすというのは、無理なお話。
ですが、少なくとも「見た目やボイスが気に入らない」という声に対しては、対応してくれています。
以下、画像クリックで拡大表示。
【 ダークブラスト設定 】
この変身中ボイスのON/OFF機能は、最初からあったかもしれません。
カラーピッカーでの色指定が可能。
メインカラーとサブカラーを設定できます。
中にはものすごいカラーリングの人もいますが、それも個性、ですね。
オーラ表示は、まず「半透明」のみが実装され、後に、透明度を0~100の範囲で設定できるようになりました。
これで、「ダークブラストの姿を非表示にしたい」という要望にも応えられたのではないかと思います。
★ 着実にやってくれている
中には、
「開発は、ユーザーの意見や要望を聴かない」
という人もいます。
でも実際には、これまで見てきたように、ユーザーの声を聴いた上でさまざまな調整や機能追加を行ってくれています。
PSO2の開発・運営が正しく評価されることを願いつつ、筆を置くこととします。
お読みいただきありがとうございました(平伏