<信長の野望・大志>ある程度プレイした感想
「信長の野望・大志」(PS4版)。
明確なストーリーのあるRPGなどの場合は、クリア後に感想を書くのですが、本作はSLGなので、ある程度プレイした時点で書いています。
どのようなゲーム性で、それについてどう感じたか、
という紹介と感想がメインになります。
☆ 「信長の野望・大志」
「信長の野望」シリーズ第15作目。
また、シリーズ35周年を記念するタイトルでもあり、
システム面において、根本から大幅な変更が加えられています。
実際にプレイを始めて、画面レイアウトを見て感じたことは、
とてもスッキリしている
ということ。
最近では携帯型ハードでのプレイも考慮されているのか、
メイン画面に表示される情報量はかなり少なくなっています。
加えて、操作面での簡便さ。
最近の「信長の野望」に慣れていると物足りなく感じるほどで(苦笑。
こんなラクでいいのかな、と。
それでは、まずはスクリーンショットと共に語ってゆこうと思います。

今作では、チュートリアル用のシナリオはないようです。
チュートリアルを表示する設定(デフォルト)の場合、
初めて実行するコマンドではチュートリアルが表示されます。
過去作のチュートリアルシナリオも、内容が凝っていて楽しい面はあったのですが、
一方で、「早く本編をプレイしたい」という思いもありました。
そも、説明書を読まず、チュートリアルシナリオもプレイせず、
いきなり本編をプレイするヒトもいますよね(笑。
これらのことを考えると、今作の形の方が「より良い形」と言えそうです。

発売前から公式の情報で触れられていましたけども、
今作の農業は、季節によって出せる命令が異なります。
1つ前の画像の説明を見ても、リアルですね。
収穫するたびに土地の肥沃度が下がってゆく。
だから、肥撒きや土作りを行う、
そして、特に収穫を期待できそうな土地にはより良い種を植える
という流れが。
過去作だと、
季節問わず、一年中「開墾」してましたから(笑。

シリーズおなじみの歴史イベント。
同じ出来事であっても、内容は毎回異なっています。
たとえば「剣豪将軍誕生」。
前作「創造」では、父・足利義晴との会話だったのが、
「大志」では、細川藤孝に意気込みを語るシーンになっています。
また、義輝を紹介するくだりでは、
剣聖・塚原卜伝に師事した、という表現にとどまっており、「免許皆伝」については触れられていません。
歴史的新発見や新たな説の登場などを受けて、
歴史イベントの内容が変更されることもありますね。
足利義輝公については、
武術に優れた人物であったことは、おそらく間違いないのでしょう。

今作では、「宣戦」を行ってから戦を仕掛けます。
その際、当事国でない周辺の勢力もいずれかの陣営に加わってきます。
他大名家同士の戦に協力する機会も多いですね。
味方陣営からは、軍勢を借りることが可能。
(借りた軍勢分の兵糧も消費)
貸し出された軍勢は、当事国の大名家が指揮します。
上の例だと、波多野家(自家)は足利家側で参加しましたので、
援軍の要請があった場合に承諾すると、
指定された城から勝手に軍勢が出陣していき、
以後、6ヶ月間、
その軍勢は、NPC大名である足利家によって操作されることになります。

なぜ、わざわざ<宣戦>を行うのかと言うと、
対となる<講和>という仕組みがあるためですねー。
過去作の場合、いつでも戦を仕掛けられ、
戦力的に劣勢になりさえしなければ、ずっと攻め続けられました。
あるいは、攻め込まれ続けられました(苦笑。
しかし、今作「大志」では・・・・・・

民の忠誠度(民忠)がだいぶ低下していますね・・・・・・。
理由を見ると、「合戦の長期化」で-18。
低いままだと一揆が起きるおそれもありますし、他にも弊害がありそうです。
よくある話。
戦が長引くと民が疲弊し、国力も低下する
それを表現したのがこのシステムなのでしょう。
戦の長期化を避けるため、
キリの良いところで<講和>し、いったん戦争状態を解除する必要があるわけですねー。
NPC大名も<講和>を申し入れてきますけども、大抵、城が落ちる寸前のタイミングなので、拒否。
城を落とした後でこちらから<講和>を持ちかけています(笑。

これもリアリティを求めたシステムなのでしょう。
勢力の戦意(左上のゲージ)
戦に勝利すると上昇し、敗北すると下がります。
1戦ごとの勝敗が勢力全体の「意気」に影響する、というもの。
当然、戦意が高い方が、戦で有利になります。
戦意が真ん中の状態から、ふつうに負けたケースで、
2連敗すると、ほとんど戦意がなくなりました。
さらにある時、
相手の2倍以上の軍勢だったものの、
戦場の規模のために同数での戦となり、
それに敗北したのですが、
その場合は、大軍で寡兵に敗北した扱いとなるようで、
1度の敗戦で戦意が急下降・・・・・・。
慌てて<講和>し、戦意の回復を待つことに。
大軍が一気に消滅したので、
プレイヤーの戦意も急下降しました
<戦場の規模>
山城攻略に苦労しています(笑。
(「やましろ」(国)ではなく、「やまじろ」の方)
大軍で押し寄せても、戦場の規模が小さく、初期配置の兵数が同数になる場合が多く。
こういった地形では、力押しがしにくいですね。
いい緊張感があります。
そして、よく負けます(苦笑。
初期配置の場所から動かなければ少しずつ、後続の兵が合流してくる、とは言え。
農兵は戦が長期化すると士気が下がってゆくため、
あまりに士気が低下してしまうと、ろくに戦わない内に<潰走>する恐れがあります。
こんな戦、もうやってらんねぇだ!
みたいな。
悠長に兵の合流を待つことができないとなれば、積極的に動くしかなさそうで。
農兵主体ではなく、
いわば職業軍人である「足軽」主体の軍なら、もう少し柔軟に戦えそうなんですけども。
足軽増やすには金銭収入を増やさないと、です。
<NPCに、人間味を感じたとき>
目標の城を包囲しようと行軍している最中に、その城の武将が出陣し、いったん後方へ。
そこで援軍と合流。
引き返してきて、城を包囲中の軍勢へ野戦を仕掛ける・・・・・・
という状況がよく見られます。
今作では、戦場マップでの攻城戦がありません。
防衛側としては、包囲されてしまえば為す術がなく。
そうなれば遅かれ早かれ落城することになるので、
その前にいったん城の戦力を外に出し、
城外で野戦を挑んだ方がまだ勝機はあるわけですね。
特に、援軍のアテがある場合には、大抵こういうことをしてくるようです。
アテがなくとも、十分な兵力がある場合には、ふつうに城外で待ち構えてたりします。
城が包囲されることは、なるべく避けたいですもんね
そんなNPCの動きを見ていて・・・・・・
冷めた見方をすると、
どんな優れた人工知能でも、結局はプログラムです。
決してヒトではないのですが・・・・・・
「人間が採りそうな選択肢」を頻繁に採っていると
なんとなくヒトらしく思えてくるから不思議なものです。
そんなことを、プレイしていて感じました。
☆ 「新装開店」の第1作目
プレイの開始当初は、
内政・軍事・外交、各方面で把握しておくことが色々とあって、
やや大変に感じたものでしたが、
それらについては、チュートリアルに加えて
「この城ではこうするといい」みたいなガイドも表示されているので、
そう問題でもありませんでした。
完全に把握できていなくても、大丈夫です。
そうしてプレイを続けている内に感じる、サクサク感。
テンポがイイですねー、「大志」は
これは、よい感覚ですヨ。
反面、政略コマンドに「調略」がないんですけどね。
先に述べたとおり、戦場マップでの「攻城戦」もありません。
他にも、過去作と比べて、できないことは確かに多いです。
これは、個人的見解ですけども、
本作では、根本から大きく変化したので、
なるべくスリムにしたんじゃないでしょーか。
シリーズタイトルとしては15作目ですけど、
刷新されたシステムのものでは、第1作目。
新装開店
リニューアルオープン状態みたいなものです。
これから新しいことをやろうとしている、
そんな時に、最初からゴテゴテと色々な機能が入っていると、
問題点を探しにくくなりそうですし。
まずは、なるべくシンプルな形で出して、
ユーザーの意見を参考にしつつ、
修正すべきところは修正しながら、
今後のアップデートや、次回作などで機能を加えていくのではないかと。
その分、というわけではありませんけど、
野戦はおもしろいと思います。
<視界>(&索敵)の要素があると、一気にリアリティと戦術性が増してイイですね。
戦の長期化により、士気の低下した農兵主体の軍勢同士による、
(潰走と戦線復帰が相次ぐ)泥沼の戦なんかも、新鮮ですし。
これまでとはまた異なる、新たな「信長の野望」の姿。
シリーズ経験者は、
「大志」のセールスポイントを理解した上で、
過去作との違いも踏まえつつ、
プレイするかどうかを決めるといいのでは。
「この要素がないと!」っていう、
<コダワリ>をお持ちの方もいらっしゃるでしょうから。
一方、シリーズ未経験者には、
新装開店したこの機会に、ぜひプレイしてみてもらいたいですね。
ユーザーインターフェイスや操作性などの面ではかなり簡便化されていますので、
敷居は低くなっていると思います。
ちなみに、今作でも最初から新規武将(オリジナル武将)作成が可能です。
もはやお約束の機能になってきた感がありますネ。